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●相続の基礎知識
■遺言作成
・遺言に書けること
・自筆証書遺言の書き方
・公正証書遺言の作成手続
・遺言書の検認
・遺言書の有効・無効
・遺言執行者
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・遺言に書けること

 基本的に、遺言の内容は何でもよいとされていますが、「兄弟仲良くするように」「母さんを大切に」などという道義上のもの(世上遺言)には法律上の効力がありません。法律的に効力のあるものは決まっており、次のものがあります。

●生前行為でも遺言でもできる行為
(1)相続人の廃除、廃除の取消し
(2)認知
(3)財産を遺贈すること
(4)財団法人を設立するための寄付行為をすること
(5)信託の設定

●遺言によってのみできる行為
(6)遺言執行者の指定・指定の委託
 遺言を死後忠実に実行してもらう人を指定する、またはその指定を第三者に委託することです。
(7)遺贈についての遺留分減殺方法の指定
 相続人が遺留分を主張したとき、どの財産から減殺するかを指定できます。
(8)遺産分割の方法の指定・指定の委託
(9)遺産分割の禁止
 5年を超えない範囲で、遺産分割を禁止することができます。
(10)相続人の担保責任の指定
(11)相続分の指定・指定の委託
 法定相続分と異なる相続分の指定をする為の方法は、遺言に限られます。
 法定相続分による相続でよいのなら、遺言で指定する必要はありません。
 相続分の指定を第三者にまかせることもできます。
(12)後見人・後見監督人の指定
 未成年者に対し最後に親権を行使する者は、遺言で後見人を指定できます(民法839条1項)。
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・自筆証書遺言の書き方

 自筆証書遺言は、最も簡単な遺言方法で、遺言者自身の手で書き、押印するだけで作成できます。
 自筆証書遺言の要件には、以下の四つがあります。これらの要件のひとつでも欠けると遺言書が無効になってしまいますから、注意が必要です。

(1)全文を自分で書くこと
 筆記用具や用紙はなんでもよいのですが、鉛筆は避けたほうが無難です。
 自筆でなければならず、文字に自信がないからといってワープロやパソコンで作成するとその遺言は無効になります。

(2)日付を自分で書くこと
 年月だけでなく、何日かまで特定できるものでなければなりません。「還暦の日に」とか「○年元旦」と書いても有効とされていますが、「平成○年○月吉日」では日付が特定できないので無効とされています。

(3)氏名を自分で書くこと
 本来戸籍上の正式な氏名を自署すべきですが、遺言者が明らかになるならば、通称、ペンネーム、氏または名の一方だけでも有効だとされています。

(4)押印すること
 実印である必要はなく、いわゆる三文判や拇印でも有効とした判例もありますが、実印をお持ちの人は、なるべく実印を押しましょう。

 書いた遺言書は、封筒に入れる必要はありませんが、封筒に入れて封印しておけば、勝手に開封することは禁止されているので、秘密を保持し偽造・変造等を防止することができます。

●遺言書の訂正・変更方法
 訂正・変更をする場合は、訂正・変更した場所に押印し、さらにその余白に訂正・変更した箇所と内容を付記し署名しなければなりません。
 この方式に従わなかった場合には、訂正・変更がなかったものとして扱われることになるので注意が必要です。
 訂正箇所が多い場合は、最初から書き直したほうがよいでしょう。
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・公正証書遺言の作成手続

 公正証書遺言は、公証人が2人以上の証人の立会いの下に、以下のような手順で行われます。まず、公証人が遺言者から直接遺言の内容を聞き取ってこれを筆記した後、これを遺言者及び証人に読み聞かせるなどして、正確であるかどうかを確認します。そして間違いのないことを確認した後、遺言者、証人が署名押印し、さらに公証人が署名押印して作成されます。
 なお、遺言者が署名できないときは、公証人がその署名を代筆することもできます。

 公正証書遺言は、一般的に遺言者が公証人役場に出向いて作成しますが、遺言者が病気等で役場に出向くことができないときには、公証人が遺言者の自宅や病院まで出張して作成することもできます。

 公正証書遺言の作成が終わると、遺言者に公正証書遺言の正本が交付され、原本は公証人役場に保管されます。ですから、もし遺言者が遺言書を紛失したり、あるいは偽造されたりしても、公証人役場に保管されている原本にもとづいて遺言書正本、謄本の再交付を受けることが可能です。

 公証人に公正証書遺言の作成を依頼する際には、あらかじめ、次の資料を用意して持参する必要があります。
(1)遺言者の印鑑証明書
(2)財産をもらう人が相続人である場合は戸籍謄本、その他の場合は住民票
(3)遺産が不動産である場合は、土地・建物の登記簿謄本および固定資産評価証明書
(4)証人2人の住所、氏名、生年月日、職業を記載したメモ、住民票等。 
 以上のほか、遺言内容によって必要とされる書類などがあります。詳しいことは、公証人役場にお尋ねください。

●証 人
 証人は2人以上必要ですが、次の者は証人になれません。
(1)未成年者
(2)成年被後見人、被保佐人
(3)推定相続人(相続人になる予定者)、受遺者(遺贈を受ける者)およびそれらの配偶者ならびに直系血族
(4)公証人の配偶者、四親等内の親族、公証人役場の職員
 信頼できる友人や、身近に弁護士、司法書士、税理士等がいれば、相続問題全般の相談とともに依頼するのもよいでしょう。

●公正証書遺言作成の手数料
 手数料は、遺産をもらう人ごとに、それぞれもらう遺産の時価(目的の価額)により、次のように定められています。

 目的の価額 手 数 料
100万円まで 5,000円
200万円まで 7,000円
500万円まで 11,000円
1,000万円まで 17,000円
3,000万円まで 23,000円
5,000万円まで 29,000円
1億円まで 43,000円
1 遺言手数料 目的の価額が1億円まで11,000円加算
2 以下超過額5,000万円までごとに3億円まで13,000円
                 10億円まで11,000円
                 10億円を超えるもの8,000円加算

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・遺言書の検認

 相続人が遺言書を発見したときは、遅滞なく遺言書を家庭裁判所に提出して検認を請求しなければなりません。検認をせずに遺言書を開封したり遺言を執行したりすると、5万円以下の過料に処せられます
 「検認」というのは、家庭裁判所で遺言書の外形を確認し、以後変造・偽造されるのを防止するための手続きをいいます。遺言者の遺言であることを確認し証拠として保全することを目的とする手続きであり、遺言の有効無効を判断するものではありません。

 検認の申立ては、遺言に申立人、遺言者、相続人の戸籍謄本を添付して、相続開始地を管轄する家庭裁判所で行います。

 検認は、公正証書遺言の場合は、公証人が作成した公文書であるので必要ありませんが、自筆証書遺言、秘密証書遺言では必ず行わなければなりません。また、不動産の相続登記手続きに自筆証書遺言を添付する場合には、その遺言書は検認をしてあることが必要です。
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・遺言書の有効・無効

 遺言書が有効であるか無効であるかは、あくまで書かれている内容によって決まるのですが、封筒に入っていてもいなくても、遺言の効力にはまったく影響はありません。検認を受けなくても遺言書が無効になるわけではなく、また検認を受けたからといって、無効な遺言が有効になるわけでもありません。この点をしっかり認識しておく必要があります。

●不動産の所在を住居表示(住所)で書いてある場合
 ある不動産を特定の相続人に相続させたいときには、遺言書の中でその不動産がどれなのか、はっきりと示す必要があります。その示し方が不適当であったため、遺言者の意思どおりに不動産を相続させることができなかったというケースもあります。

 不動産を特定するためには、住居表示(住所)ではなく、土地なら所在と地番を、建物なら所在と家屋番号を記載することになっています。地番や家屋番号を調べるには、お持ちの権利証の中に書かれている不動産の表示を見てみましょう。また、登記簿謄本(全部事項証明書)があれば、その表題部の表示を見て確認します。固定資産税の納税通知書にも記載されています。

 遺言書に正式な地番や家屋番号が書かれてなくても、その不動産がどれか特定できさえすれば、有効に相続ないし遺贈することができます。つまり、たとえ住所や地名だけしか書いてなくても、その表示で特定できるのであれば有効です。しかし二つ以上の不動産がある場合、それがどの不動産のことか遺言書の記載から読み取ることができなければ、遺言者の意図した相続ないし遺贈をすることはできません。この場合、遺言で有効に相続ないし遺贈できなかった不動産については法定相続されます。したがって、この部分については、法定相続分で他の相続人と共有名義の登記をするか、相続人間で遺産分割協議をして、その取得者名義で登記することになります。
 問題を残さないように、できるだけ権利証や登記簿謄本を見てそのとおり書いておくほうがよいでしょう。
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・遺言執行者

 家庭裁判所による遺言書の検認(公正証書遺言は検認不要)がすんだら、遺言の内容を実行することになります。
 実際の各種財産の相続手続き(遺贈、銀行預金の引出し、債務の弁済、相続による所有権移転登記等)はかなり煩雑です。このとき遺言執行者がいれば、執行者の押印により、相続手続きの一切を遺言執行者が単独で行うことができます。

 遺言執行者の指定は遺言でしか行えず、生前に指定しても無効になってしまいます。遺言書で遺言執行者が指定されていない場合は、相続人が遺言執行者の選任を家庭裁判所に申立てることができます。遺言執行者を選任しない場合には、相続人自身が遺言の執行をする必要があります。

 また、必ず遺言執行者が行わなければならないものが3つあります。遺言による認知の届け出、相続人の廃除とその取消しです。

 遺言執行者は、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利、義務があるものとされています。そして遺言執行者が選任されると、相続人は執行権を失い、勝手に執行しても無効になります。

●遺言執行者の役割・・・財産目録の調製、交付
●財産関係・・・遺贈、寄付行為、信託手続き、預金の引出し、不動産の売却、債務の弁済
●身分関係・・・認知、相続人の廃除・取消し

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